14期の仲良しグループで3回目となる「大人の修学旅行」が、11月7・8日(木・金)に行われました。
1回目は京都宇治の平等院と三重の伊勢神宮でそれぞれの「宝物館」や「遷宮館」設計に携わった同期の栗生明さんの案内で開催しました。
これを起点に、栗生さんが設計された全国の建設物を巡る旅が始まりました。
第2回目は、岩手県一関市にある広大な農場「Ark館ケ森」と遠野を訪ねる旅、そして今回が3回目となりました。
今回は、静岡県函南町にある「かんなみ仏の里美術館」を見学して伊豆半島を巡る旅です。
「かんなみ仏の里美術館」は前町長さんの肝いりで、「町内に散在している貴重な仏様たちが、時代とともに無住寺となったり、保存状態が悪くなっている」ことに心を痛め、「重要文化財指定などの仏像を一堂に集めてしっかりと保存できる場所を」との思いから、栗生さんが設計を担当したものです。全国的にもまれな町立美術館で専門の学芸員さんも配置されています。
修学旅行参加者は7名、まずは東京駅「銀の鈴」に集合して新幹線で熱海駅まで、車中では栗生さんが用意してくれた「かんなみ仏の里美術館誕生の物語・里山に仏の館」という冊子が配られました。
あっという間に熱海駅に到着、駅前でレンタカーを借り翌日まで車の旅が始まりました。
まずは「かんなみ仏の里美術館」に行き、館長さんの出迎えを受け、鎮座されている仏さまを拝見、庭園は建築家でもあり宇治平等院のご住職でもある宮城さんの設計だそうです。
宮城さんには1回目の旅行で解体修理中で立ち入り禁止の平等院を特別に見学させてもらうなど大変お世話になりました。
この庭園で美術館をバックに全員集合で写真におさまりました。
ここらへんでお腹も空いてきましたので、ちょっと洒落たパーラーで簡単な(?)腹ごしらえをすませ、伊豆の国市にある「韮山反射炉」を見学、レンガ造りの反射炉は倒壊予防のため外壁を鉄骨で囲んでありました。「中に入るまでもない」と衆議一決、ここの庭園で反射炉をバックにパチリ。次の目的地へ向かいました。
ここで予定外でしたが、「伊豆半島ジオパーク・ジオリア」に立ち寄り、日本列島では唯一フィリピン海プレートに乗っている伊豆半島の成り立ちを映画で見学、参加者は一様に「ここに立ち寄って伊豆半島の地質がよくわかった」と好評でした。
続いて、「修善寺」に安置されている阿弥陀様を拝観、半島の西側を経由して移動、途中「達磨山展望台」から駿河湾を望み、運が良ければ南アルプスまで展望できるとのことでしたが今回はそこまで見ることができませんでした。沼津市戸田(へた)というところからは地図を見る限り「海沿いを走る」ものと思っていましたが山が海まで迫っているため崖の上の曲がりくねった道を進み、木立の合間からの海見物となりました。
そして、本日のお宿:伊豆市土肥の「碧き凪ぎの明治館」に到着。
御一行様は夕食までの間に、相模湾が一望できる大浴場でのんびりしまして、いざ夕飯となりました。アワビや金目鯛、海の幸山の幸盛りだくさんのおかずのこなした上に、食後のデザートでフルーツやソフトクリームなどなどを平らげ、
ドライバーも本日の運転は終わりという事でお酒を堪能しました。お部屋に戻ってからは明日の計画や費用の途中経過報告とともに、再び酒盛りで夜は更けてゆきます。
朝になりました。
温泉好きのメンバーは朝湯と洒落込みまして、バイキング形式の朝食、目移りするほどの献立に好きなものを好きなだけとり心行くまで食事に精を出したら、旅館をあとに修善寺経由で「浄蓮の滝」見物、滝までは174段の階段を歩かなければならないため、一部の方は車で待機しましたが、浄蓮の滝は期待に違わずなかなかの見ものでした。
また、伊豆半島は火山島が本土に衝突したという事で滝の周辺には見事な「柱状節理」も見ることができました。
続いて「天城峠越え」ですが車両は通行止めとのことで、バイパスを走り抜け三回転半のループ橋を下りまして「河津七滝(ななだる)」のうちの一つ「出合滝」、
ここもやはり階段の下り登りがあるため前回同様待機組を残して見物、滝つぼの青く透き通った水に感動しつつ、ワサビ園かどやさんにて「ワサビ漬け」などを買い込みまして、一路河津桜の地元「河津市内」を通過、近くの道の駅で食事となりましたが「お蕎麦がたべたい」とのリクエストで100mほどはなれたお蕎麦屋さんに行きました。「自然薯」が不作とかでお目当ての「とろろ蕎麦」は食べられませんでしたが、駿河湾で取れた桜エビに舌鼓をうち完食。
皆さん少々お疲れ気味ですので、途中の「道の駅伊東マリンタウン」でヨットハーバーに係留されているヨット見物や防波堤散歩で体をほぐし、予定していた「大室山」は立ち寄らずに熱海まで直行。
それぞれの帰路につきました。
今回の旅では、学術案内人の栗生さん、会計を受け持ってくれた印出さん、運転をしてくれた鈴木さん、旅を楽しくしてくれた立原さんをはじめ中嶌さん江口さん松本さん、皆さん方の協力で無事旅が終わりましたこと感謝です。
「来年もまた、どこかに行こうね」と約束を交わしお開きとなりました。