建築家 ・・・ 栗生明さん(14期)
14期の栗生明さんは多くの有名な建築の設計を手掛けている建築家で、また数多くの賞を受賞しています。平成25年度の市川二中同窓会会報に「式年遷宮記念 せんぐう館」についての記事を掲載して頂き、その年の総会で「式年遷宮記念 せんぐう館」について講演をして頂きました。今回は栗生さんが手掛けた建築のいくつかを紹介して頂きます。
以下に栗生さんの建築をいくつか紹介して頂きますが、栗生さんのホームページ、「栗生明+栗生総合計画事務所」(http://kuryu.com/)には栗生さん設計の建築が数多く紹介されています。どうぞそちらもご覧下さい。 |
北は北海道から南は九州まで遠方の仕事が多く、仕事と趣味の旅行を兼ねた活動をしています。建築の設計はそれぞれの土地の風土と歴史を詳しく知ることから始まりますので、仕事をするたびに、日本の独特の多様性に多くのことを学んでいます。
植村直己冒険館兵庫県豊岡市日高町 1997
鳥瞰
正面
内部通路
ホール
ランドスケープ
夜景
植村直己冒険館は、氏の業績を顕彰する記念館として、出身地である兵庫県
豊岡市日高町に計画されました。自然を征服しようとするのではなく、自ら
が自然に順応する方法をとり続けた彼に倣い、この計画も自然と対話するこ
とから始めました。彼にとって原風景である豊かな環境や地形を保存しなが
ら、彼の距離への挑戦を象徴的に表現した建築を、大地を切り裂くクレバス
のように貫入させました。
日本建築学会賞受賞
日本土木学会デザイン賞受賞
ケネス・F.・ブラウン・アジア太平洋建築デザイン賞受賞
国立長崎原爆死没者追悼平和記念館長崎県長崎市 2003
原爆死没者に対して追悼の意を表し永遠の平和を祈念するため、静寂と厳粛
な空間を目指しました。
建物ヴォリュームの大半は地下に配置し、地上部に
は多くの死没者が求めた水を湛える水盤をたたえ、夜間には水中に原爆死没
者数と同じ約7万個の光が灯します。訪問者はこの水盤のまわりから地下の
追悼空間にアプローチします。死没者の情報や手記などの閲覧ができる検索
閲覧室、国際協力交流ホールを備えています。
第19回村野藤吾賞受賞
第8回アルカシア建築賞公共施設部門ゴールドメダル
バーバラ・カポチン国際建築ビエンナーレ賞
公共施設部門最優秀賞
第46回建築業協会賞(BCS賞)受賞
日本建築学会作品選奨
グッドデザイン賞受賞
第22回日本照明賞受賞
第13回長崎市都市景観賞受賞
平等院宝物館鳳翔館京都府宇治市 2001
鳥瞰
エントランス
展示空間
縁側1
縁側2
ショップ
平等院鳳翔館は、国宝物の収蔵環境確保と同時に公開もできるよう、日本で
初めてのテンプルミュージアム(指定博物館)として計画されました。世界
遺産、国宝である平等院の景観に配慮して、建物ヴォリュームの大半は地下
に配置しました。鳳凰堂の建築要素を現代的に抽象表現し、ランドスケープ
と建築を一体的に融合させました。
日本芸術院賞受賞
第43回建築業協会賞(BCS賞)受賞
日本建築学会作品選奨
グッドデザイン賞受賞
式年遷宮記念 せんぐう館三重県伊勢市 2012
エントランス
休憩舎
ホール
展示室7
御正殿
夜景全景
古代より千三百年継続されてきた神宮式年遷宮の意義を伝承する「資料館」は
ゆったりとした存在感ある大屋根の中に展開する空間体感により、展示の真意
にせまる設えを目指しました。「奉納舞台」は勾玉池に浮かぶ既存の舞台を全面
改築し、施設のシンボル的存在として、「休憩所」は低く抑えた軒に切り取られ
た風景が参道側からの人を誘引する透明感ある空間として構想されています。
第54回 建築業協会賞(BCS賞)
第23回 AACA賞優秀賞
2013 日本建築家協会優秀建築選
H25年度 日本造園学会賞
2014 照明デザイン賞 優秀賞(照明学会)